e-Gov電子申請をはじめる前に読む記事・GビズIDは必須?電子証明書は?

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大企業では義務化されている雇用保険の電子申請。
社会保険関係でも、申請の電子化は推奨されています。

そりゃまあ、便利なのかもしれないね。
ハローワークの窓口に行かなくていいし、電子申請なら郵便代もかからない。
メリットがあるのはわかる。

でも、最初が大変なんです!
行政関係のシステムはとにかくわかりにくいんです!
説明がまどろっこしいんです!

リーフレットを見れば『e-GOV電子申請』ってのを使うのはわかる。
でもそのあとがよくわからない。

e-GOVアカウントを取得しようと書かれているが、ネットで調べるとGビズIDやマイクロソフトアカウントでもできると書いてある。

GビズIDってなに?

アカウントを作るにしても、会社としてのアカウントを作るのか、担当者としてのアカウントを作るのかがよくわからない。電子証明書がいるっぽいけど、不要だと書いてあるサイトもある。

どうしたらいいんだ!

結局その日は登録画面を行ったり来たりして、何も申請できないまま終わった。

理解してみればたいした話ではない。しかし、e-Gov電子申請は、仕組みを理解して、必要な環境を整えるまでが最大の難関だろう

この記事では、自分が実際に手を動かして確認したことをもとに、アカウント・GビズID・電子証明書の関係をひとつずつ整理していきます。

目次

01|そもそも「アカウント」って何が必要なの?

e-Gov電子申請を利用するには、まずログインするためのアカウントが必要です。ここで最初の混乱が生まれます。e-Govへのログインに使えるアカウントは3種類あります。

  • GビズID
  • e-GOVアカウント
  • Microsoftアカウント

どのアカウントを作るか、というのが最初の問題点です。

また、e-GOVで利用するアカウントは、基本的に会社単位です。担当者が複数いる場合、別々のアカウントを作成してしまうと、お互いの申請内容を見ることができません。

結論 担当者がひとりで、電子証明書があるなら何でもいい。電子証明書がないか、担当者が複数いるならGビズID(プライム)がお勧めです。

GビズID

デジタル庁が運営する事業者向けの共通IDです。プライムとエントリーがあります。jGrants(補助金申請)など、他の行政サービスでも使えるのが特徴です。

プライム

  • ○ 主要な社会保険・雇用保険手続きが電子証明書なしで可能
  • ○ Grants・IT導入補助金などの補助金申請ができる
  • ○ 従業員用のメンバーアカウントを発行できる
  • × 取得に数日〜2週間かかる

取得に代表者の印鑑証明が必要だったりと、アカウント作成のハードルは高め。その分信頼度は高く、多くの手続きが電子証明書なしで行えます。
プライムアカウントを親とした、子アカウント(メンバー)を作成することができる。会社としてプライムアカウントを作成し、担当者ごとにメンバーアカウントを作成するのが、セキュリティ的にもベストな選択肢だと思う。

エントリー

  • △ 電子証明書があればe-Gov内の手続きは可能
  • × 電子証明書なしだとほぼ何もできない
  • × 補助金申請(jGrants等)は一切不可
  • × e-GovアカウントやMicrosoftアカウントと実質同等

電子申請を行うには電子証明書が必要
担当者がひとりで、電子証明書があるなら、まずはここから始めるのがいいと思う。
アカウントを共有する必要が出てきたらプライムアカウントに乗り換える。

e-Govアカウント

メールアドレスとパスワードを登録するだけで、5〜10分で即時取得できます。e-Gov専用で、他のサービスでは使えません。
電子申請を行うには電子証明書が必要
あんまりメリットがないです。

Microsoftアカウント

持っているMicrosoftアカウントがそのまま使えます。新規でも無料で即時取得可能です。
電子申請を行うには電子証明書が必要
すでに持っていれば一番楽な方法ですが、個人アカウントを利用すると、あとで担当者が増えたり変わったりするときに面倒かも。

「GビズIDプライム」だけが持つ特別な権限

プライムは、取得時に法人代表者であることが行政によって審査・確認されています。そのため「この人が申請している=確実に代表者本人」と行政側に認められ、電子証明書(有料)がなくても、社会保険や雇用保険の主要な手続きができるという特権が与えられています(電子署名の省略)。

また、国の補助金申請システム(jGrants)はGビズIDプライムまたはメンバーでのログインが必須となっており、他のアカウントでは利用できません。

GビズIDは「必須」ではありません。ほかのアカウントでも、e-Gov電子申請を利用できます。
ただし、GビズIDプライム(またはメンバー)でなければできないことも存在しますので、いずれはとったほうがいいでしょう。
他の簡易的なアカウントで始めておいて、必要になったらGビズIDプライムに乗り換えるということも可能です。

02|電子証明書は必須?

わたしも最初は「電子証明書がないと申請できない」と思っていましたが、必要かどうかは利用するアカウントの種類と手続きの内容によって変わります。

電子証明書とは何か

書面手続きにおける「実印+印鑑証明書」に相当するもので、「このデータは確かに本人が送信したもの」を証明するための電子的な仕組みです。法務局の商業登記電子証明書や、マイナンバーカードの電子証明書などが該当します。

e-GOV電子申請以外にも、電子契約やe-TaxやeLTAXでも利用できるので、取得している会社も多いのではないでしょうか。

個人事業主であればマイナンバーカードを利用できます。スマートフォンか、ICカードリーダーが必要です。
企業は有料(年間数千〜数万円)で取得する必要があり、更新も必要です。

アカウント別・電子証明書の有無でできること

GビズIDプライム(メンバー)の場合

  • 証明書なし → 社会保険・雇用保険・労働基準など主要手続きの大部分が可能。補助金申請も可
  • 証明書あり → 電子署名が必須の特殊な許認可手続き等もさらに対応できる。

e-Govアカウント・Microsoftアカウント・GビズIDエントリーの場合

  • 証明書なし → ほぼ申請不可。ログインだけできる状態。
  • 証明書あり → e-Gov上の全手続きが可能になる。ただし補助金申請は不可のまま。

e-Govアカウント・Microsoftアカウント・GビズIDエントリーの3つは、手続き範囲の観点ではほぼ同等です。電子証明書があればe-Gov内の申請は一通り可能ですが、補助金関係の申請はできません。

03|結局、自分はどれを選べばいい?

自社の社会保険・雇用保険の手続きをオンラインで行いたい(一般的なケース)

GビズIDプライムがおすすめ

算定基礎届、資格取得・喪失届、36協定届、育休給付の申請など、企業が日常的に行う手続きのほぼすべてが無料・電子証明書なしで可能です。取得に数日〜2週間かかりますが、それさえ乗り越えれば長期間コストゼロで運用できます。

2.補助金(IT導入補助金・ものづくり補助金など)も申請したい

GビズIDプライムが必須

jGrantsをはじめとする補助金申請システムは、GビズIDプライム(またはメンバー)のログインを要求します。他のアカウント・電子証明書の有無にかかわらず、エントリー・Microsoftアカウント・e-Govアカウントでは補助金申請画面にすら入れません。

3.今すぐ申請したい。プライムの審査を待てない

GビズIDエントリーまたはMicrosoftアカウント+電子証明書

どちらも即日開始できます。電子証明書が使える状況なら、まずはここから始めてもいいでしょう。担当者がひとりで、電子証明書を別の用途で利用している場合であれば、特にデメリットは感じないと思います。

複数の担当者に作業をさせたい

GビズIDプライムを取得し、担当者にGビズIDメンバーを発行

プライムアカウントから任意の従業員にメンバーアカウントを発行し、権限範囲を委任できます。担当者は自分のメンバーアカウントで直接e-Govにログインして申請作業を行えます。

Q. すでにMicrosoftアカウントや電子証明書を持っている。GビズIDは取らなくていいか?

e-Govの申請作業だけが目的なら問題なし。

Microsoftアカウント+電子証明書の組み合わせは、e-Gov内の手続き(社保・雇保など)は電子証明書さえあれば可能です。電子納税のためなどで電子証明書をすでに維持している、かつ補助金申請の予定がない場合であれば有効な選択肢です。補助金を将来申請する可能性が少しでもある場合は、GビズIDプライムを取得しておくことをお勧めします。

Q. GビズIDエントリーを作った。これで申請できる?

電子証明書がなければほぼ何もできません。

GビズIDエントリーは審査なしで即時発行できますが、それだけでは申請可能な手続きがほとんどありません。電子証明書があればe-Gov内の申請は可能になりますが、補助金申請は不可のままです。エントリーの立ち位置はe-GovアカウントやMicrosoftアカウントと実質的に同じです。

06|GビズIDプライムの取得手順

最もおすすめの「GビズIDプライム」の取得方法を確認しましょう。現在はマイナンバーカードがあればオンラインで完結できます。

① 用意するもの

法人代表者(または個人事業主)のマイナンバーカード+ICチップ対応スマートフォン。マイナンバーカードがない場合は、印鑑証明書(発行3ヶ月以内)+法人印を用意し郵送申請になります。

② GビズID公式サイトで申請開始

「gbiz-id.go.jp」にアクセスし、「GビズIDプライムを作成する」を選択。スマホで申請する場合は「GビズIDアプリ」をインストールします。

③ マイナンバーカードで本人確認

アプリの指示に従ってマイナンバーカードをスマホにかざします。以前のような書類郵送は不要で、スマホだけで本人確認が完了します。

④ 行政審査(数日〜2週間)

申請内容を行政が審査します。完了するとメールで通知が届きます。

⑤ e-Govにログインして利用開始

発行されたGビズIDプライムでe-Gov電子申請にログインすれば、すぐに社会保険・雇用保険などの手続きを開始できます。電子証明書の購入は不要です。

📌 e-Govアカウント登録との関係

GビズIDプライムでe-Govにログインする場合、別途e-Govアカウントを作る必要はありません。GビズIDのログインボタンからそのまま利用開始できます。

まとめ

アカウントについて e-Govにログインできるアカウントは3種類(GビズID・e-Govアカウント・Microsoftアカウント)。e-GOVアカウントは必須ではありません。

GビズIDについて GビズIDプライムだけが持つ特権が2つあります。プライム以外のアカウントでは両方とも不可です。
 ①電子証明書なしで主要手続きが可能(電子署名の省略)
 ②補助金申請(jGrants等)が使える。

電子証明書について GビズIDプライムなら基本的に不要です。それ以外のアカウントを使う場合は、電子証明書がないとほぼ申請できません。あればe-Gov内の全手続きが可能になりますが、補助金申請は不可のままです。

迷ったら 「GビズIDプライム」一択です。無料・電子証明書不要・補助金も使える・主要手続きはほぼカバー。マイナンバーカードがあれば審査もオンラインで完結します。

※ 本記事の内容は公開時点の情報をもとに作成しています。e-Govの仕様・GビズIDの対応状況は随時変更されますので、最新情報は各公式サイトをご確認ください。

参考:e-Gov電子申請公式(shinsei.e-gov.go.jp)/GビズID公式(gbiz-id.go.jp)

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