【2026年版】e-Govで行う障害者雇用状況報告書の作成・提出方法

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対象読者: e-Govの操作に慣れていない担当者の方
提出期限: 2026年6月1日〜7月15日
法定雇用率: 2.5%(2026年6月1日時点)

はじめに

6月になると、『障害者雇用状況報告書』の書類が送られてきます。

わたしのいる会社は中小企業で、社員数もそれほど多くなく、やりだしたらすぐに終わります。
でも、やりだすまでが億劫なんですよ。
年に一度のことなので、どうやればいいんだっけ、と毎回悩む。

同じような方は結構いるのではないでしょうか。

そのうえ、昨年まで郵送で済ませていたのに急に電子申請を求められたり・・・「そもそもe-Govって何?」「GビズIDって取ったっけ?」と戸惑いを感じている方もいるかもしれません。

e-Govは、慣れてしまえば郵送より手間が少なく、控えの管理もしやすいシステムです。ただ、最初の一回は「どこから入ればいいのか」「このExcelファイルは何をすればいいのか」と迷う場面が多く、マニュアルを読んでも難しく感じることがあるのも事実です。

この記事では、e-Gov提出の手順を順番通りに丁寧に解説しています。また、報告書の作成でよくある入力ミスについても、「なぜ間違えやすいか」を含めて詳しく説明しています。

一つずつ確認しながら進めていただければ、はじめての方でも必ず完了できます。今年の提出、一緒に乗り越えましょう。

目次

障害者雇用状況報告書とは

障害者雇用状況報告書は、毎年6月1日時点の障害者雇用状況を、所管のハローワークを通じて厚生労働大臣に報告するための書類です。

提出が必要な企業: 企業全体の常用雇用労働者数が 40.0人以上 の事業主
提出先: 主たる事業所の所在地を管轄するハローワーク
提出期間: 毎年6月1日〜7月15日(6月1日より前の提出は不可)

障害者を1人も雇用していない場合でも、対象企業であれば報告義務があります。 報告しない、または虚偽の報告をした場合は、30万円以下の罰金の対象になる可能性があります。

e-Gov電子申請アプリを起動する前に確認すること

「常用雇用労働者」の定義を正確に把握する

報告書の集計対象となる「常用雇用労働者」は、次の両方を満たす人です。

  • 週所定労働時間が 20時間以上
  • 1年を超えて雇用される見込み(正社員だけでなく、要件を満たす有期契約者も含む)

週20時間未満のパートやアルバイトは 対象外 です。これは最も多い入力ミスの一つなので、集計前に必ず確認してください。

労働者の種別と換算率

障害者数の算定では、週の労働時間によって換算率が異なります。以下の表で整理してください。

種別週所定労働時間換算率
通常労働者30時間以上1人
短時間労働者20時間以上30時間未満0.5人
特定短時間労働者(重度身体・重度知的・精神障害者)10時間以上20時間未満0.5人

精神障害者の短時間特例: 週20時間以上30時間未満の精神障害者は、当分の間 1人 としてカウントできます。単純に「短時間は0.5人」と処理しないよう注意してください。

特定短時間労働者(週10〜20時間未満) は、障害者数の分子には算入できますが、常用雇用労働者の総数(分母)には含めません。この区別を誤ると、雇用率の計算がずれます。

除外率の確認(対象業種のみ)

建設業・港湾運送業など、一部の業種には除外率制度があります。2025年4月から各業種の除外率が一律10ポイント引き下げられています。 これまで5%や10%だった業種が制度の対象外になったケースもあるため、前年の記憶で計算せず、必ず最新の除外率一覧で確認してください。

除外率のある業種では、e-Gov用Excelで「除外率あり」を選択すると入力項目が変わります。切り替えると入力内容がクリアされるため、まず最初に自社が対象業種かどうかを確認してから入力を始めてください。

e-Govを使った提出手順

STEP 1:GビズIDを準備する

e-Govで電子申請するには、認証のためのGビズIDが必要です。

GビズIDの種類電子署名備考
プライム/メンバー不要法人の場合はこちらが手続きしやすい
エントリー必要電子署名の準備が別途必要

法人の担当者には、GビズIDプライムまたはメンバー の利用が推奨されます。まだ取得していない場合は、提出期限に余裕を持って事前に登録してください(審査に数日〜2週間かかることがあります)。

e-Gov電子申請の始め方については、次の記事を参考にしてください。

STEP 2:厚生労働省の案内ページから入る

e-Govのトップページから直接手続きを検索するよりも、厚生労働省の案内ページから入る方法を強くおすすめします。年度ごとに様式が更新されるため、省の案内ページ経由のほうが最新の手続きページに確実にアクセスできます。

  1. 厚生労働省「令和8年 高年齢者・障害者雇用状況等報告の提出について」のページを開く
  2. ページ内の「電子申請の方法(障害者)」を選択する

e-Gov上での注意事項: e-Gov手続きページには「提出方法のご案内」が送付された事業所以外は電子申請による提出をお控えください」という案内が記載されていることがあります。手元に届いた案内の内容や、管轄ハローワークからの指示も必ずご確認ください。

STEP 3:最新のExcel様式をダウンロードする

e-Gov手続きページから、当年度の最新Excel様式(.xlsm形式) をダウンロードします。

【電子申請用】障害者雇用状況報告書様式』の下にあるリンクの中から、それぞれの会社に合ったものを選択し、ダウンロードします。

最重要:前年以前の様式ファイルは絶対に使い回さないでください。 毎年バージョンが変わります。「昨年使ったファイルがある」という場合でも、必ず当年の6月1日以降に配布されている最新ファイルを使用してください。

また、ダウンロード後は ファイル形式(.xlsm)のまま保存・使用してください。

  • .xlsx.xls に変換 → 受付不可・動作不具合の原因になります
  • .xlsm(Excelマクロ有効ブック)のまま使用 → 正しい形式

STEP 4:Excelファイルに入力する

ファイルを開いたら、最初に 「コンテンツの有効化」 をクリックしてマクロを有効にしてください。この操作を行わないと、ファイル内の機能が正しく動作しません。

入力時の主なチェック項目

  • 除外率の有無を最初に設定する(入力途中での変更は内容がリセットされます)
  • 常用雇用労働者の総数(分母)に対象外の人を混入させない
  • 短時間労働者の換算率(0.5人など)を正しく適用する
  • 障害区分は社内判断でなく、手帳等の証明書を必ず確認してから 入力する

STEP 5:「検査」ボタンでエラーチェックをする

入力が完了したら、ファイル内に設置されている 「検査」ボタン をクリックします。入力漏れや形式エラーがある場合はここで検出されます。エラーが表示されたら内容を修正し、再度「検査」で問題がないことを確認してから次のステップに進んでください。

STEP 6:e-Govにログインして提出する

  1. 厚生労働省「令和8年 高年齢者・障害者雇用状況等報告の提出について」のページを開く
  2. ページ内の「電子申請の方法(障害者)」を選択する
  3. ページ内の「障害者雇用状況報告の申請手続きへ」を選択する
  4. ページ内の「申請書入力へ」を選択する
  5. 「e-Gov電子申請アプリケーションを起動」を選択する
  6. e-Gov電子申請アプリが起動するので、IDとパスワードを入力し、ログインする
  7. 『電子申請システムで受け付けることを希望する旨の届出』を作成する
  8. STEP 4で作成した、『【様式第6号】障害者雇用状況報告書』を添付する
  9. 提出先を選択する。
  10. 内容を確認して送信する

事業主控えとして、送信前にExcelファイルのコピーをバックアップとして保存しておくことをおすすめします。

STEP 7:到達番号・問い合わせ番号を控える

送信完了後、画面に 到達番号と問い合わせ番号 が表示されます。この番号は提出の証明になるため、必ず記録しておいてください。

提出後の処理状況や公文書(受理通知など)は、e-Gov上の「申請案件状況」または「通知一覧」から確認できます。

間違いやすいポイント 詳細解説

❌ ミス①:週20時間未満の人を集計に含めてしまう

最も多い誤りです。週所定労働時間が20時間未満のパートやアルバイトは、常用雇用労働者の定義から外れます。分母(総数)にも分子(障害者数)にも含めないよう、集計前に全従業員の労働時間をあらためて確認しましょう。

❌ ミス②:短時間労働者(週20〜30時間未満)を1人のまま数える

週20時間以上30時間未満の労働者は 0.5人換算 です。ただし精神障害者には「当分の間1人カウント」の特例があります(前述)。「短時間は全員0.5」と一律に処理してしまうと、精神障害者の分で誤りが生じます。障害区分ごとに確認するようにしてください。

❌ ミス③:手帳の区分・有効期限を確認しないまま入力する

重度・非重度の区別や、知的・精神の区分によって換算率が変わります。特に注意が必要なのは 精神障害者保健福祉手帳の有効期限 です。有効期限が切れている場合は算定に含められないため、手帳のコピーなどで必ず現在の有効性を確認してください。

社内の記録だけで判断せず、必ず証明書の現物を確認することを習慣にしてください。

❌ ミス④:除外率を古い数値や記憶で計算する

2025年4月から除外率が一律10ポイント引き下げられました。 除外率が変わった結果、これまで制度の対象だった業種が対象外になったケースもあります。前年の数値や古い資料をそのまま使うと計算がずれます。必ず最新年度の除外率一覧を参照してください。

また、除外率の計算は 事業所単位 で行う必要があります。まとめて処理したり、先に80%を掛けて算定基礎数を出そうとするなど、手順を省略するとずれが生じやすくなります。

❌ ミス⑤:e-Govで古い様式(前年度以前のファイル)を使う

e-Gov提出用のExcelファイルは 毎年更新されます。 昨年度のファイルを流用すると、バージョンチェックで弾かれるか、受付不可になる場合があります。必ず当年6月1日以降に公式から配布されている最新ファイルを使用し、保存形式は .xlsm のまま 維持してください。

「障害者雇用納付金制度」との混同に注意

障害者雇用状況報告書の提出義務(常用労働者 40人以上)と、障害者雇用納付金制度(原則として常用労働者 100人超 かつ未達成の企業が対象)は、対象範囲が異なります。よく混同されますが、別の制度です。40〜99人規模の企業でも 報告義務はあります。

2026年以降の制度変更に注意

2026年の報告は「6月1日時点」を基準とするため、法定雇用率2.5%・対象40.0人以上で対応します。ただし、以下の変更が予定されています。

時期変更内容
2026年7月1日〜法定雇用率:2.5% → 2.7% に引き上げ
同時期対象企業の基準:40.0人以上 → 37.5人以上 に拡大(予定)

来年以降の報告に向けて、今のうちから雇用体制の整備を検討しておくことが重要です。

参考リンク(公式)

本記事は2026年6月時点の制度・手続きに基づいています。制度変更や様式の更新が行われることがあるため、提出前には必ず公式の最新情報をご確認ください。

最後まで読んでいただきましてありがとうございます。

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